2015年2月20日金曜日

築古アパートの写真と多摩地区

先日は、我がコンサルチームのE田君と一緒に、銀座から一路西へと進路をとり、主戦場である東京都は23区を抜け多摩地区へやって参りました。

多摩地区と23区の違いが明確なのは、銀座のある中央とは違い、国分寺市、小平市のようなが集まっていることです。

この辺りまで来ると、すっかり郊外で都心の雰囲気とは全く別の街に変わります。
それでも、車や電車で1時間ほどで来れますから、都心といってもエリアの広さは随分と狭いのであります。

この辺りまで来ると、一件当たりの土地は広く、建物と建物の間には、余裕があり、ロードサイドの店舗には駐車場が整備されていることが当たり前となっています。

そんな町並みが、私の様な田舎育ちの人間にとっても、都会と地方都市の間のような環境で丁度良くも感じます。

そんな心象に浸っていると、突然に車から降りるように、促されました。

どうやら目的地に着いたようです。

駅から真っ直ぐ伸びるバス通りを、車で五分ほど掛かる距離に、その物件は有りました。


アパートです。

なかなかのサイズの建物です。

敷地の広さは、100坪強、350㎡弱、300㎡強の床面積ですので、このクラスのアパートを取り扱うのは、滅多にないことです。
日頃扱っている、23区内の物件が小ぶりに見えてきます。

まぁ実際に、小さいのですが、、、。

E田君もついに、狭小敷地に飽きてきたのでしょうか。

1時間も掛けて、この物件をわざわざ見に来たのですから、しかも私まで連れてきて何をしようというのでしょうか。

さらに、外は小雨が降っていて、敷地内には2週間以上前に降ったが残っています。



彼は、バッグからカメラを取り出すとアパートの写真を撮り始めました。

今日も物件カメラマンE田君は、絶好調のようです。こうなると誰にも止めることができません。

私は、敷地内にあった見慣れないLPガスのタンクをスマホに収めました。23区全体では、一般住宅でプロパンガスを見かけることは、大変珍しいです。



彼は、さらに共用部にあったキーボックスから空室の鍵を取り出すと、室内の写真まで撮り始めました。

ここまで写真に執着するのは、賃貸管理の経験が長いからでしょう。写真も、広告としての機能と記録としての機能がある為です。

売買のキャリアがメインの私には足りないところですね。実際に私が写真を撮るときは、建物よりも最寄り駅からの周辺環境の方が多いのであります。投資用物件は何より場所が肝心な為です。

不動産業者といえども、そのキャリアの違いで仕事の仕方や考え方が全く違います。なので、一緒に仕事をすると丁度良いのです。

しかし、この調子だと、しばらく、時間がかかりそうです。

♪写真を撮る君の横で ぼくは時計を気にしてる 季節はずれの雪が残ってる 「東京で見る雪はこれが最後ね」と さみしそうに 僕はつぶやく♪

「そんなに写真イルカ?」とツッコんでいたら、懐メロのフレーズがよみがえりました。私の母がカラオケに行くと必ず唄っておりました。

小一時間ほどの作業を終えて、やっと帰る気になったようです。

「お疲れ!」っと彼が私にひと言。

結局、この物件を所有しているクライアントからの依頼で、売却活動をすることになったとのこと。

それにしても、結局、私の出番は何だったのでしょう?

「あ~、この辺さ、コインパーキングまで遠いから、車を見て貰おうと思って!この前、駐禁切られたばっかりだし。」

そうですか。そうですか。私は、クルマ番ですか、、、。

とほほ。


●わたなべ日報● 発行人:渡辺章好 
※本ブログは、私の体験を元にしたフィクションです。
ご依頼・ご相談はこちらから

バックナンバーの人気ランキングはこちらから


セミナー告知
お問い合わせフォーム

0 件のコメント:

コメントを投稿