「区分の購入を検討しているのですが、どうでしょうか」
この方とは、つい一週間前に、一棟物件の購入の方向で打合せを終えていた所でした。
ただ、今現在は投資に必要な自己資金が心許ない状態でしたので、2年弱程は、自己資金の貯蓄が必要になる見込みでした。
それが、なぜ急に心変わりをされたのか気になります。
「女心と、秋の空」
「男心と、あおいそら」
「人の心は、そういうものだ」と納得するには、早合点ですし、こういう場面で、目の前のクライントがどういう考え方、価値観を持っているかを理解する事で、良好で建設的な関係を築くきっかけになると思います。
クライアントは、ある事をきっかけに、すぐにでも物件を購入したくなったとのことでした。
このブログの読者の方にも当てはまる事があるかも知れませんので、詳しく説明します。
1:先日、他社さんの不動産投資のセミナーを受講した。
2:その後の懇親会で、自己資金の事を講師に相談した。
3:その回答は、貯める期間も、貨幣の時間的価値に損失になるから、現時点で、購入出来るワンルームに投資すると良い。
4:なるほどと思った。
という事だそうです。
そもそも、なんでセミナーの後に酒を飲むのかというところですが、、、。
その状況に対して私は、こう問いかけました。
Q⇒私
A⇒クライアント
●お酒の席で、不動産投資に興味のある人、すでに始めてる人、同じ目的、興味を持った人が集まっている。
Q:気分が盛り上がりませんでしたか?
A:盛り上がりました。他の人もすごく盛り上がっていました。
Q:どんな気分になりましたか?
A:早く物件を購入したくなりました。
Q:講師の人に質問したとき、ご自身の環境(投資条件や属性)は聞かれませんでしたか?
A:即答で、ワンルームがいいと言われました。
Q:ご自身の所得税率や、家族構成も聞かれませんでした?
A:聞かれませんでした。
はい、問診はここまでです。
考えて見て下さい、これをきっかけに、この方が不動産に投資することが良いことだと思いますか?
これは、お酒の力を借りた立派な営業手法です。
それでこの方が、ワンルームでも購入されたなら、数十万の手数料売上が見込めます。
しかし、不動産投資では、不動産所得が発生する性質上、人の属性に左右される投資です。
仮に、キャッシュフローが出ても、給与年収次第では、40%台、最大50%の所得税・住民税の課税率ですから、手元にほとんど残らない、課税後のCFは赤字という場合もあります。
人によっては、初めから課税対策、短期の事業規模到達、資産管理法人からスタートする事も必要な時代です。
また、今始めると、利回り8%台。来年始めれば16%台と選択肢があれば、どちらをとる事が効率的なのか。
不動産投資は、時に必要な我慢もあると思います。
売買業務を何年も経験していると、投資と向き合う心理的プロセスのフォローが多いことに気がつきます。
そのような背景から、酒の席での営業はNGだと思います。
私は、新規の方と購入前にお酒をご一緒したことは、ほとんどありませんし、遠慮するようにしています。
せめて、ひとつの投資プロジェクトが形になってからの方が、祝杯にもなりますよね。
私も、前職の営業職時代は、飲酒営業と枕営業だけは三流のやることだと強く指導されてきましたので、同じ物を売るにも、お客さんと素面で向き合って正々堂々とプレゼンすることがプロ意識だと信じております。
いいものを販売するのであれば、なおさらです。
私自身は、プロ意識の高い人から、購入をしたいと思います。
ちなみに、私がお酒の力を借りる時は、女性と仲良くなりたい時です。
世の中には、理屈じゃ語れないことも沢山ございます。
不動産投資は、くれぐれもご冷静に。
●わたなべ日報● 発行人:渡辺章好
今日もダジャレ抜きですね。
返信削除私も懇親会の時に、気を付けます。
CFネッツの営業マンにならないように。
スナフキン様
削除いつもありがとうございます。
ご指摘の通りです。
思う所あって、ダジャレを断っております。
いわゆる「断ジャレ」でございます。
投資家の方、同士の懇親会はよろしいかと思います。
今後ともよろしくお願い致します。
懇親会でも、これからって人にはまずいかな。
返信削除
削除スナフキン様
いつもありがとうございます。
そうですね。何事も初めが肝心ですね。
CF Net's 渡辺