「えっ!?五目釣りですか!?」
「僕も釣り大好きなんです-!!」
「釣った魚は?捌いて、食べる!?ですよね-!」
一体なんだか分からない話ですが、不動産の営業です。
彼は、当時、新卒入社の3年目。都内の某有名大学のテニスサークルの会長職だった男でした。
先日、ニュースになったテニスサークルの歌舞伎町集団昏睡事件とは、別の大学です。
タウンページから自動車ディーラーに電話をかけて、店長を呼び出し不動産の営業どころか、趣味の話に引っ張ります。
3年目にしても不動産の話は一切出来ません。釣りの話しで、お客さんを釣るという。。。
「じゃあ、取りあえずそちらに寄るので、会ってください!○月×日何時によろしくお願いします!」
アポイントといっても、不動産の話はしていませんので、空アポと呼びます。
横で聞いていた営業部長の視線が私に向きます。
「なべ、お前が同行してこい。」
私「了解しました!!」(あぁ、行くだけ無駄ちゃうかぁ)
そんな感じで、彼とは、北は札幌、西は徳島、兵庫のなんとか郡まで、飛び回りました。
ト●タのディーラーの接客ブースで店長相手に営業というのもありました。
ワンルームマンションのワの字くらいの理解度からのプレゼンです。
その場で契約締結など、半分諦めてもいい状況です。
私も一度出動したからには、タダで帰るわけには行きませんでした。
総量20キロの資料を鞄に詰めて、プレゼンに挑みます。自然と汗が垂れて参ります。
部下の彼は、私の横で、ニコニコ満足そうにしていました。
しかし、そんな彼がスゴイのか、私の頑張りが認められたのか、、意外にも成約になったんです。
百発百中というわけではありませんが、60%程の成約率でしょうか。
空港から移動中のバスで爆睡するの彼 |
泊まりの出張先では、必ず現地のキャバクラに寄るという前職の文化があり、私一人であれば、出張先でもビジネスホテルでコンビニの弁当で済ますのですが、部下の手前さすがに食事だけとも言えず、すすきのへ向かいました。
そういう態度を部下は見ていますので、「この人、せこいな。」と思われたらお終いです。
上司は、なめられたらアカンのであります。
すすきののキャバクラ(ニュークラブともいう)は、ソファの席に座って、女の子が横について、水割りなどのお酒を作ってくれたり、お酒をねだられたり、たわいもない話で盛り上がるという場所です。
もちろん、下ネタを話すのはOKでも、おさわりは禁止です。
当時のすすきのだと、1時間飲み放題カラオケ付で、2,000円~4,000円ほどが相場でした。六本木だと、飲み放題なしで、1万~2万弱(普通のところで)/時くらいだったと思います。
そこで、彼が私に見せたのは、ディズニーキャラクターのモノマネをして、女の子にさわりまくるという特技でした。
普通だったら、女の子から拒否されたり、黒服のお兄さんに止められるのですが、全くおとがめなし、、、。
さすが、テニスサークルの元会長。人心掌握の術とでもいうのでしょうか、ディズニーも使い方によっては悪用できるんですね。
私も、「やめなさい」というより、素直にすごいなと感じる程でした。
これが、私の場合だと、こういう場所では、馬鹿をする場所にも係わらず、「この子はどういういきさつで、水商売を始めたんだろう」と想像しだすので、端からみると全く楽しそうに見えないという。。。
自分とは、対照的な部下を持った経験でしたが、営業の世界の神秘を感じる日々でした笑。
そんな、彼も徐々に自立していき同行も必要無くなっていきました。それで、売れてしまう不動産もどうなんだろうと思った事が、現職への転職のきっかっけのひとつですね。
私の探求は続きます。
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●わたなべ日報● 発行人:渡辺章好
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